2020.7.3

57歳の誕生日に想う

6月の30日で57歳になりました。

今年はコロナウイルスの影響で今までの誕生日とは明らかに街の様子が違います。

今、この文章を書いているホテルはJR五反田駅の真ん前ですが、街を行き交う人のほとんどがマスクを着用し、言葉少なに通り過ぎています。もちろんこんな情景をみるのは生まれて初めてですし、きっと今後もそんなに見ることはないのだなあと思いながら東京の街を歩いています。

東京への想い

東京のオフィスを開設してちょうど1年が経ちました。1年半ほど前に東京へ出ようと決めた時には期待よりも不安の方が圧倒的に大きかったのですが、今は自分自身でも不思議なくらい期待の方が大きくなっています。

それは東京の空気に慣れたということが大きいのですが、それとともに東京のビジネスレベルがなんとなく見えてきたからに違いありません。カフェや街角で仕事中のビジネスマンを見ていると、こんなレベルの低い様子でも東京では通用するのか・・・・という思いがしょっちゅう湧いて来ます。もちろんちゃんとしたレベルのビジネスマンもたくさんいると思いますが、私の移動範囲では正直そういう印象が強いです。

もともと東京を意識し出したのも、東京オリンピックのエンブレム問題で東京のデザイン界があまりにもビジネスモラルが低いと判断したからであり、私自身のデザイナー人生をこのまま京都で終えたくないと思ったからです。その思いが冷めないうちに東京へ出たかったわけですが、なんとか1年を終え、7月1日より2年目に突入ということになります。

今年は、さらに前へ進むために、東京のオフィスを広いところへ移ろうとおもいます。もちろんお金のかかることなのでコロナウィルスのこんな時期にどうかとは思うのですが、自分の事務所を持って33年間、ずっと自分の触覚だけに頼ってやってきたので、今度もそうするしか私にはできません。「東京」という街の力に乗っかって動いているビジネスに、私のやり方がどこまで通用するのかを見て見たいのです。自分の事務所をもって33年、法人化してついに30期目を迎え、その経験を全てぶつけるつもりです。

後悔と決意

56歳の1年間は、この歳になっても自分の生きてきた中で最も前へ進む意欲が強かった1年であった気がしています。このパワーをなぜもっと早く、30代や40代の時に出せなかったのかが口惜しい限りですが、今更後悔しても仕方がないし、おそらく人生というのはそういうものだろうと思うので、今日からまた1歩でも前へ進める様に頑張りたいと思います。

最後になりましたが、SNSなどでたくさんのお祝いメッセージを頂いたり、日頃からこんなに向こう見ずな私を応援し、支えてくださる方々に心から感謝の気持ちをお伝えして、誕生日の決意を締めたいとおもいます。

皆様、今後ともこの向こう見ずで横暴で、チッポケないちデザイナーの私をどうか支えてやってください。よろしくお願いいたします。

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