考え、創り、伝える。KDFがたどり着いた3つの言葉

コイズミデザインファクトリーの業務は、長い年月の中で少しずつ広がってきました。
グラフィックデザインをはじめ、テキスタイルデザイン、プロダクトデザイン、イラストレーション、写真撮影、動画制作、WEBサイトやオンラインショップの構築、SNSを活用した情報発信、さらにはブランディングや商品企画、デザインコンサルティングまで。現在では、実にさまざまな分野の仕事に携わっています。
これだけ業務の幅が広くなると、外に向けてどのように説明すればよいのか、迷うことがあります。
一つひとつの業務を並べるだけでは、それぞれの仕事につながりがないように見え、「いろいろなことを請け負う何でも屋」という印象になってしまうのではないか。KDFが何を得意とし、どのような考え方で仕事に取り組んでいる会社なのかが、かえって分かりにくくなってしまうのではないか。そんなことを以前から危惧していました。
しかし、あらためてこれまでの仕事を振り返ってみると、業務内容の広さは決して弱みではありません。
むしろ、さまざまな分野のデザインに携わり、それぞれの知識や技術を身につけてきたことこそが、KDFの大きな強みです。現在の幅広い業務は、最初から意図して揃えたものではなく、お客様から寄せられる相談や課題に向き合い、その都度必要な方法を考え、できることを増やしてきた結果です。
一見すると異なる仕事であっても、その根底には共通する流れがあります。
その流れを分かりやすく表す言葉としてたどり着いたのが、「考」「創」「伝」という3つの文字です。
「考」――デザインの土台を考える
「考」は、文字どおり「考える」ことです。
デザインというと、色や形を整え、美しく見せる仕事を想像されることが多いかもしれません。しかし、私たちは、制作に入る前の「何をつくるのか」「なぜつくるのか」「誰に届けるのか」を考えることが、デザインの重要な出発点だと考えています。
企業や商品の特徴を整理し、まだ言葉になっていない魅力を見つけ、どのような価値として市場に届けるのかを組み立てる。必要であれば、商品の方向性やブランドのあり方そのものから考えることもあります。
ブランディング、商品企画、コンセプト開発、デザインコンサルティングなどは、この「考」にあたる仕事です。見た目を整える前に、企業や商品の本質を見つめ、進むべき方向を明確にする。ここでつくられた土台が、その後のすべてのクリエイティブにつながっていきます。
「創」――考えたものを具体的な形にする
「創」は、「創る」「創造する」ことです。
「考」によって導き出したコンセプトや方向性を、実際に目に見える形へと変えていきます。
ロゴ、パンフレット、パッケージ、ポスターなどのグラフィックデザイン。柄や素材の魅力を生かすテキスタイルデザイン。使いやすさと美しさの両方を追求するプロダクトデザイン。さらに、イラストレーション、写真撮影、動画制作なども「創」の領域に含まれます。
KDFの特徴は、特定のジャンルだけに限定せず、目的に応じてさまざまな表現方法を選べることです。
商品によっては、ロゴやパッケージだけでなく、オリジナルの柄やイラストが必要になるかもしれません。ブランドの世界観を伝えるために、写真や動画が重要になる場合もあります。それぞれを別々のものとしてつくるのではなく、最初に定めたコンセプトを軸に、統一された表現として展開していきます。
「伝」――創り出した価値を社会へ届ける
どれほど優れた商品やデザインを創っても、その存在や魅力が相手に届かなければ、十分な成果にはつながりません。
そこで必要になるのが「伝」です。
WEBサイトやオンラインショップの構築、SNSによる情報発信、広告や販促物の制作など、商品やサービスとお客様を結ぶための仕組みをつくります。
「何を伝えるか」だけでなく、「誰に」「どのような場所で」「どのような順序で伝えるか」を考えることも大切です。WEBサイト、オンラインショップ、SNS、広告など、それぞれの媒体には異なる役割があります。目的やターゲットに合わせて伝達手段を選び、継続的に情報を発信することで、創り出した価値をより多くの人へ届けていきます。
「考・創・伝」は、一つにつながったデザインの流れ
「考」「創」「伝」は、それぞれが独立した業務ではありません。
考えたことを形にし、創り出したものを必要な人へ伝える。この3つがつながることで、デザインは本来の力を発揮します。
企画は企画会社、デザインはデザイン会社、WEBサイトは制作会社、情報発信は別の運用会社というように、それぞれを分けて進める方法もあります。しかし、担当する会社や人が変わるたびに、最初のコンセプトや商品の本質が少しずつ薄れ、表現にずれが生じることもあります。
KDFでは、企画の段階から制作、発信までを一つの流れとして捉え、自分たちの中で完結させることができます。すべての工程に共通した考え方を持たせられるため、ブランドの軸をぶらさず、一貫した表現をつくることができます。
業務の幅が広いのは、ただ「いろいろなことができる」からではありません。「考えて、創り出し、伝える」という一連の流れに必要な力を、長年の仕事の中で積み重ねてきたからです。
「考・創・伝」という3つの文字は、KDFの業務を分類するためだけの言葉ではなく、私たちがこれから目指していくデザインのあり方そのものです。
この強みをより明確に市場へ伝え、異なる分野の知識や技術をさらに結びつけることで、他社には容易にまねのできないKDF独自のデザインフローを確立していきたいと考えています。
そして、5年先、10年先も必要とされるデザイン会社であり続けるために、「考える力」「創る力」「伝える力」のすべてを、これからも磨き続けていきます。



