ブランドが伝わらない本当の原因

「うちのブランドの良さが、なかなかお客様に伝わっていない気がする」——そんな感覚を持っている経営者や担当者の方は少なくありません。デザインを新しくしてみたり、広告を増やしてみたりしても、なぜか思うような反応が返ってこない。その原因を探ろうとすると、つい「デザインが古いから」「発信量が足りないから」といった、目に見える部分に意識が向きがちです。
見た目より先に、伝えたいことがずれていることがある
実は、ブランドが伝わらない原因は、デザインの見た目そのものよりも、もっと手前にあることが多いです。それは「何を伝えたいのか」が、社内でも曖昧なまま進んでしまっているケースです。
たとえば「品質の良さ」を伝えたいと思っていても、実際に発信している内容は価格の安さばかりだったり、「親しみやすさ」を大切にしたいのに、Webサイトの雰囲気は硬く堅実な印象だったり。こうした小さなズレが積み重なると、お客様の中に一貫した印象が残らず、結果として「なんとなく覚えていない」ブランドになってしまいます。
社内での認識が揃っていないと、発信もばらつく
ブランドの伝え方がずれてしまう背景には、社内での認識のばらつきが関係していることも多いです。経営者は「信頼感」を大事にしたいと思っていても、現場の担当者は「話題性」を優先して発信していたり、部署によって伝えたいメッセージが微妙に異なっていたりすることがあります。
こうした状態では、いくらデザインを整えても、発信するたびに印象がぶれてしまい、お客様の記憶に残りにくくなってしまいます。ブランドを一貫して伝えるためには、まず社内で「自分たちは何者で、何を大切にしているのか」という認識を揃えることが欠かせません。
お客様の目線で、一度受け取り方を確認してみる
社内で伝えたいことが明確になっていても、それが実際にお客様にどう受け取られているかは、また別の話です。発信している側の意図と、受け取る側の印象がずれていることは、意外と多くあります。
一度立ち止まって、自社のWebサイトやSNS、店舗の雰囲気などを、初めて見る人の目線で眺め直してみると、伝えたかったこととは違う印象を与えてしまっている部分に気づけることがあります。可能であれば、実際のお客様や取引先に率直な感想を聞いてみるのも、有効な方法です。
一貫性は、一度に完成させるものではない
ブランドの伝わり方を整えることは、ロゴやデザインを一新すれば終わり、というものではありません。伝えたいメッセージを社内で共有し、それが日々の発信や接客、商品づくりのすべてに一貫して表れているか、時間をかけて確認していくプロセスです。
小さな発信のひとつひとつが、少しずつブランドの印象を形づくっていきます。まずは「自分たちは何を大切にしているのか」を、あらためて言葉にしてみることから、始めてみてはいかがでしょうか。


