2023.9.9

Gift Showに行ってきました

Gift Show

今日は東京ビッグサイトで開催されているGift Showへ行ってきました。朝に京都を出発して、台風の影響が出るかもしれない新幹線で、なんとか昼過ぎには無事東京に着きました。

ビッグサイトには年に何回か展示会を見るために足を運びますが、その中でもやはりGift Showは最大規模で、集客数や使用しているフロア面積が圧倒的です。物販全体に関わる展示会なので当然といえば当然ですが、これだけ広いエリアがあると、全てを真剣に見るのはなかなか大変で、時間と体力が充分に無いと到底無理な感じです。

特に私が普段よく行く展示会の場合は、かなり業界が絞られている場合が多いので、Gift Showとは集客数も比べものになりません。多くの人が来場するので、りんかい線の国際展示場駅から無料のシャトルバスも運行され、駅からビッグサイトまでの微妙に長い道のりを歩く必要がありません。この暑い時期には非常にありがたいサービスで、私は往復利用してしまいました。しかもビッグサイトの展示会に行ったことのある人ならわかると思いますが、あのビッグサイトの敷地内に入ってから実際の展示会場に行き着くまでに、またかなりの距離を歩かされます。特に東館や西館の奥の方になると相当な距離になるので、私のような老体にはかなりこたえます。ところがこのシャトルバスに乗ると展示会場の一番奥のエリアまで運んでくれるので超楽ちん。おまけに東館の一番端と西館の端を往復するシャトルバスまであって、ダブルで楽ちんです。

今回の展示会で改めて考えたことがありました。それは来場者の目的の違いです。
今回のGift Showの場合は小売店が仕入れる物を物色するという色合いが強いので、出展する側もお客さんを捕まえようとやる気満々な感じです。来場者も出展関係者以外はお客さんになり得る業種の人が大半で、出展側と来場者側のバランスが取れているように見えます。
ところが、私が普段よく行くデザインやIT系の展示会の場合は、かなり様子が違います。
出展側は確かに新しいお客様を捕まえようとしているのですが、来場者の目的が必ずしも出展されている物を導入したりするためではなく、他社がどんな物を出展しているか、今の業界で新しい物とはどんな物かを確認しに来ている同業者が多い気がします。
なぜそんなことがわかるのかといえば、デザイン系やIT系の人種は明らかにそのニオイを発しているのと、その同じニオイのする人同士がつるんでいるのではっきりと識別できます。具体的に説明するのは難しいのですが、服装や持ち物、髪型、雰囲気など、来場者を見ているとそれが明らかに感じ取れるのです。

もし、私の考えが当たっているとしたら、展示会出展側の企業は、高いお金を出し、人員を使って、同業者に自社の営業戦略を公表しているに過ぎないということになってしまいます。特にWEBマーケティングやデジタルの販促を集めた展示会などはその傾向が強い気がします。
考えてみればデザインやWEB戦略に困っている企業が、そもそもそういう展示会の存在を知っているかどうかも怪しいもので、主催者側もそういうターゲットにダイレクトに訴求する手立てなど持っているとは思えません。WEBやその他のメディアで展示会自体の告知はしますが、その程度では本当にそういう物を必要としている企業に情報が届いているとは考えにくいのです。

ですから、来場者はお客さんになり得る一般企業の担当者よりも、圧倒的に出展者の同業他社が多いのです。印刷会社や代理店ならまだ得意先に対する付加価値や新しい販売物としてアプローチするネタにもなりますが、それ以外はデザイナーや同様のWEB系、デジタルマーケティング系関係者の割合が非常に高いので、出店側のもくろみはなかなか叶えられないという現状があると思います。
ですから、Gift Show等のバランスの取れた展示会は盛況で年々拡大しているのに対し、デザイン系やIT系の展示会はあまり状況が良くないのでどちらかという縮小傾向にあります。いくつもの小さなカテゴリーを作り、別々の展示会を一緒に開催したりしてごまかしていますが、規模が拡大しているとは到底言えません。

ビッグサイトクラスの展示会になると、だいたい3m×3mの1コマブースで場所代が35万前後、それにプラスして設営に掛かる費用(ディスプレイや装飾)がだいたい同じくらい、期間中の人員に対する人件費、荷物の送料、ノベルティーなどを考えると、少なくとも100万や200万は普通に掛かります。最近では補助金を活用する出展者も増えていますが、企業にとって大きな支出であることは間違いありません。

それだけの大きな負担をしてまで、展示会に出展するかどうかは正直なかなか判断できるものではありませんし、もちろん効果の保証もありません。

ただ企業側が出展を考える時、もっと出展者と来場者の目的意識のバランスを判断の基準として考えてみてもいいのではないかと私は思います。

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