倉敷プリン パッケージデザイン


私たちコイズミデザインファクトリーが倉敷プリンのパッケージデザインを担当するにあたり、まず大切にしたのは「倉敷らしさとは何か」を改めて言語化することでした。
倉敷と聞いて思い浮かぶのは、白壁の街並みや歴史ある町家、美観地区の穏やかな時間の流れ。観光地としての華やかさがありながらも、どこか静かで、丁寧な暮らしが息づいている場所です。その空気感を、どのようにパッケージに落とし込むかが最初のテーマでした。
今回のデザインでは、倉敷のレトロ感をプリンという商品にどう落とし込むかという点でした。ロゴにもマークにもそういった大正ロマン的レトロ感を取り入れることで倉敷の美観地区に合うデザインを考えました。
色使いについても、倉敷の街並みを想起させるレトロな配色を選びました。白壁の明るさ、海鼠壁の旅情。そうした要素を直接的に表現するのではなく、全体の印象として感じ取ってもらえるよう、色のコントラストも調整しています。
また、観光のお土産としてだけでなく、「誰かに贈りたくなるプリン」であることも重要なポイントでした。持ち帰るときの気分、箱を開ける瞬間、食べ終えた後に残る印象までを含めて、ひとつの体験として成立するパッケージであること。これは私たちが日頃から商品デザインで大切にしている考え方でもあります。
コイズミデザインファクトリーでは、見た目の美しさだけでなく、その商品が生まれた背景や、作り手の想いがきちんと伝わるデザインを心がけています。倉敷プリンのパッケージも、街の魅力とプリンのやさしい味わい、その両方をそっと包み込む存在でありたいと考えました。
デザインは主役ではなく、あくまで商品と想いをつなぐための器です。倉敷プリンを手に取った方が、倉敷という場所や、このプリンが生まれた背景に、少しでも思いを巡らせてくれたなら。それこそが、今回のデザインに込めた一番の願いです。



