38年目に入りました
12月1日はコイズミデザインファクトリーの創立記念日です。
1987年12月1日、24歳の私がたった一人で無謀にもスタートを切った日から、気づけば37年が経ち、明日からは38年目に入ります。
24歳だった私は60歳をとうに超え、友人の中には定年後の穏やかな余生を過ごしている者もいます。
しかし、私はソフトランディング的な生き方が性に合わないので、生涯現役でいこうと決めています。「一体何歳までやるのか?」という問いが現実的な課題となりつつありますが、そんなことはわかるはずもなく、ただ「いけるところまでいく」という想いが、最近特に強くなっています。
うちの事務所は私が一人で立ち上げ、徐々に忙しくなるにつれアシスタントを雇い、3人が5人、7人が10人へと成長してきました。しかし、ここ数年いわゆるピラミッド型の運営スタイルでは、私が動かない限り事務所も動かないという課題から抜け出せず、どれだけスタッフに自立を促しても、この構造自体の限界を感じるようになってきました。
私自身の年齢も考えると、このままでは5年先、10年先の展望が見えてこないため、ついにこのスタイルからの脱却に挑戦を始めたところです。ここ2、3年でスタッフが自立し、私が舵取りだけで運営できる仕組みを確立することを目指しています。そうすることで、スタッフが将来的にもデザインという仕事を続けていける環境を築きたいと思います。
もちろん、私自身も現役のデザイナーとして、まだまだやりたいことがたくさんあります。自分の中で「最高点」にはまだ到達していないと感じていますので、これまで以上に学び、デザインという仕事に溺れていきたいと思っています。
現在のコイズミデザインファクトリーの仕事領域やオウンドメディアの形は、ようやく満足のいくレベルに近づいてきました。これからはその内容をさらに充実させ、この形を最大限活用する段階に進みたいと考えています。そのために38年目は、拡大に向けて、思いついたことをすぐに全部実行に移す年にしたいと思います。これまであまり試みなかった方法も再検討し、思い込みで避けてきたことについても別の視点から見直します。「動かずに後悔する」ことだけは避けたいので、できる限り動き回り、自分がどこまでいけるのかを確かめたいと思います。
60歳を過ぎてから、こうした想いはますます強くなっています。30代や40代の頃は「まだ時間がある」と思い込んで怠慢だったことも事実です。しかし、それを今さら後悔しても仕方がないので、これからは一気にギアを上げて進んでいきます。
競馬に例えるなら、3コーナーの坂を下り、4コーナーの手前に差し掛かったところです。コース取りは明確に見えています。あとは残り2ハロンの直線で思い切りストライドを伸ばすだけ。
ゴールを駆け抜けたとき、どんな満足感が得られるのか、それを今から楽しみにしています。